闘雪==吹雪の中の9600

 

初めて雪の北海道を訪れたのは昭和44年の三月のことでした。雪と蒸気機関車のおりなす白と黒の世界に
魅入られた私は、以後毎年のように雪の北海道を訪れました。高校時代は三月中ごろからの訪問でしたが、
高校卒業後の数年は二月中ごろから、最も厳しい時期の渡道となりました。その時期の北海道はすばらしい
情景を見せてくれましたが、時に大自然の猛威をも見せてくれました。本当の猛吹雪になると列車はとまり、
道路は閉鎖、閉じ込められて何処にも行けなくなったことも何度かありました。そうなるととても撮影どころでは
ありません。迂闊に出歩こうものなら、生命の危険さえあるのですから。 今回の写真は、そういう意味では
吹雪の中と書くには大げさかもしれません。しかし東京に住む我々にとっては十分の風雪であり、視界も
あまりきかず、寒さに凍えながら撮ったものです。今回は名だたる豪雪地帯の深名線を中心に、名寄本線、
興浜北線、そして音威子府の9600を中心に、厳しい冬の北海道の写真を展示してみました。かなりの
悪条件下の撮影ですので、ただ白と黒だけでなんだかよく分からない写真もありますが、こういうものもあると
いうことで、ご覧下さい。

 

音威子府駅構内   S48.2  構内の除雪作業

音威子府駅構内   S48,2  同じく構内の除雪作業 9600がバックで推進

名寄本線 上興部付近 を行く9600重連    S49.2.

興浜北線  斜内ー目梨泊  S49.2  ↑  Photo By 団長

この場所は団長と訪れた、有名な斜内山道です。本来すばらしい景色が展開するはずですが
(翌年バッチリ撮影しましたが) 今回はこのとおり、何も見えません。ただ白と黒だけの世界・・・
蒸気機関車の輪郭が見えるだけでした。レンズにもあっという間に雪が付着してしまい、苦労した割に
はどうしようもないネガで、紙焼きではまったくだめでしたが、パソコンでやっと日の目を見ることができました。

斜内ー目梨泊  S49.2

斜内ー目梨泊  S49.2   Photo By 団長

朱鞠内駅にて  S48.2  キハ12の前面もご覧の通り  当時の深名線は鉄道だけが唯一の足でした

.朱鞠内にて  S48.2  

朱鞠内にて  S48.2

朱鞠内にて    下回りについた雪が苦闘のあとをものがたる

 

上興部にて  S49.2   Photo By 団長

朱鞠内付近  冬期だけ運行の混合列車  S38.2

 

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