ある日の富山地鉄

 

富山を中心に宇奈月温泉・立山方面に足を伸ばす富山地方鉄道。地方鉄道の中では比較的規模が大きく、
また観光路線としてかっては国鉄から直通の優等列車も入っていた富山地鉄。今でも自社発注車に加え、
元京阪の3000系や西武のレッドア ローこと5000系などの姿を見ることもできます。
私がはじめてこの鉄道を訪ねたのは今を遡ること30年以上前、1973年夏のことでした。この年初めて
北陸地方に足を踏み入れ、北陸の私鉄を駆け足で回っ たのですが、大急ぎの上お金もなく、乗った路線は
わずかにすぎません。あとはほとんどが国鉄の接続駅での駅撮り!!富山地鉄もそんな一つで、ただ富山駅
周辺で撮っただけにおわりました。しかし当時活躍していた釣りかけ車も今はなく、また地鉄富山駅も
すっかり改装されていて、こんな写真でも懐かしくまた記録 としては残るものとなりました。
そんな駅撮りの写真、しかもオールモノクロで電車の色合いもわかりませんが、宜しければご覧下さい。

   なお写真はすべて1973年8月撮影のものです

 

電鉄富山駅で出発を待つ14710形  もとは名鉄3800を借り受けたもので1968年・69年に正式購入し、
その際に改番された。1972年から立 山線特急として整備され、塗装もダークブルーと白帯に変更され、
ミュージックホーン取り付けてクロスシート化(一部を除く)された。

電鉄富山駅に並ぶ14750形と向こう側は10020形か??   ホームの屋根もゆがんで見える??

電鉄富山駅  左は鈍行14750形  右は立山線の14710形  カラーでないのが残念ですが14750形は、
マルーン(赤??)とクリームのツートン、14710形はブルーに白帯 カラーが欲しい(^_^;;)

電鉄富山駅   荷物用の台車も見える 14750形は1948年日車製、当時の私鉄向け運輸省規格型  
電車で、その後1959年に日車で更新を受けた。

電鉄富山を出発する電車   左のクハ173はその後改造を受けた。その顔と詳しい解説はこちらで

電鉄富山付近 この頃は貨物輸送もあり、貨車を入れ替えする姿も見られた。デキ14731は昭和23年製で、
当時各地で見られた東芝戦時型凸型電機。

電鉄富山の電留線 このクハ10形は前述の名鉄3800とコンビのクハ2800。

電鉄富山付近では線路が国鉄と並行している。単行列車は7542、 旧富山電気鉄道の看板車モハ500形が
前身、1936年日車製の18メートル2ドアクロスシート車。大手私鉄にもひけをとらないといわれた。

富山地鉄は、途中にも国鉄との並走区間があり、並走する10025、10020形は1961年日車製第4次自社発注
高性能カルダン車。この10025は1964年製第六次車、高性能カルダン車として当時のピカ一の車輌であった。
この時代は地方私鉄にも自社発注高性能車、しかもクロスシート車も多く、まだまだ地方私鉄も元気でした。

国鉄の車窓からは、西魚津での交換シーンも見られた。

 

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