2019年8月回2目

国鉄が建前の理由や裏の事情に因って無くなっちまってから早30数年、今時の鉄な

人達は「やまびこ」って聞くとE○系なんぞで走ってる新幹線が、思い浮かぶそうです。

でも、線路っ端で煙の匂いを嗅ぎ、シンダーを被り、列車から黄金の水を浴びながら

鉄してた、アッシ等思鉄世代にとっちゃ「やまびこ」って言われりゃ、その名のとおり

頭ん中で木霊しちゃうのは、同じ盛岡行きの特急でも485系ボンネットの「やまびこ」

なのでございます。でも、一日多数走ってる東北新幹線とは違って、在来線走ってた

「やまびこ」は臨時入れても最多で3往復、「ひばり」「はつかり」の補完スジって感じ、

非鉄方にゃチョイ影の薄い特急だった様でございました。ところで、アップのカットは

駅を出発して行く「やまびこ」なんすけど、上野にしちゃなんか様子がオカシイぞっと

思いませんか?485系の左っ側んとこに建ってる出発信号に14って番線表示あんの

確認で来ちゃうと思います。そう、上野の14番線は地平ホームだけど、写真の方は

如何見ったって違いまさぁ。実は東北新幹線東京延伸工事が始まるまでの数年間、

定期の「やまびこ」内1本は、東京駅始発でございました。工事で東京駅追っ払われ、

大宮〜盛岡開業でクビになっちまっい、東北新幹線に翻弄された在来線「やまびこ」

でございますが、唯一の慰めはその愛称が、今も生きてるってぇ事でしょうね。

東北本線 東京 1969-8
  Photo by 松原の親方